地中埋設管工事で発生した膨大な量の掘削土は、通常そのまま埋め戻しには使われず、残土として土砂処分場に投棄されており、
埋め戻しには新たに採取した山砂が使用されています。
しかし、最近では特に大都市周辺において処分場用地が不足してきており、それにともなって処分価格が上昇しています。
これが不法投棄を招く一方、埋め戻し用の山砂の採取地も次第に遠隔地化しており、これにともなって品質の低下、
価格の上昇、輸送に伴う交通公害、さらには大量採取による環境破壊等、深刻な社会問題となっています。
これらの問題を解決するために開発されたのが、発生する残土を再利用して、高品質の埋め戻し材として甦らせ、 残土処分量を減量化するシステムです。すなわち、掘削された残土を改良土製造工場に持込み、 改良材を用いて強度や扱い性を向上させた土を再び発生場所に運び、埋め戻します。
その概要を以下に示します。
改良土とは建設工事で発生した建設発生土に水分調整、粒度分別、生石灰添加などを施した土のことです。
改良土を使用するメリットは以下の通りです。
建設発生土の改良技術には、石灰法とポリマー法があります。
発生土に生石灰を加えることにより下記の反応がおこり、土質が改良されます。
ポリマーにより自由水を定着し、土粒子の表面をコーティングすることにより、再泥化を防止します。また、石灰を加えることにより石灰法の特性も併せ持ちます。
石灰/ポリマー法による改良土
天然土質改良剤『エコザック』による粒状改良土『ツブエコソイル』